仁川学院吹奏楽部の創部
1969年に創刊された「仁川のよこがお」(現在までは続いていない)という
文集を見ると先生や生徒の論文や作文のほかにクラブ紹介というコーナー
がある。創刊第3号の1971年になってやっと「ブラスバンド」という形で登場する。
内容を見てみよう。
女子ブラスバンドが成立してもう3年、この間には泣いたこと、 笑ったこと、数多くありました。現在女子部クラブ員23名。毎日じみちに 努力することによってはじめて美しいハーモニーが生まれるのです。最近、 このクラブにも伝統というか気迫というか、やればできる、という信念に 向かっている姿が認められるようになってきました。私たちはみんな音楽が 好きなものばかりです。そして、堀江先生の指導のもとに、最近はいっそう 団結し、クラブに対する気力はけっして衰えていません。他のクラブと比べる と練習時間も多く、きついものですが、私たちは吹奏楽の美しさを追求する ために、練習を続けていきたいと思います。これからも吹奏楽部をよろしく お願いいたします。 |
この文章からは23名の小人数でもかなりきつい練習を長時間にわたって続けて
いること、顧問が堀江と言う先生だったこと、そして創部が3年前の1968年
(昭和43年)だったことがわかります。創部当時はまだクラブとして認められず
「仁川のよこがお」にも載らなかったようです。
創部4年目でマーチングで「2000人の吹奏楽」(西宮スタジアム)や「若人の
祭典」(甲子園球場)に出場し、コンクールでは県代表を惜しくも逃し優秀賞
(地区大会があったかどうかは?)という輝かしい成績です。学院祭も指揮は
いろいろな生徒が指揮をしたと書かれてありました。
いつの頃からか活動が活発化しなくなったかはわかりませんが、そんなときこそ
クラブを支え続け、現在につなげてくれた先輩部員たちに心からの拍手を
送りたいと思います。
最近の活動の中で忘れてはならないのが、県立西宮高校の顧問、吉永陽一
先生の呼びかけで平成2年に始まった合同演奏です。報徳学園、県立西宮高校、
そして関西学院と仁川の4校で毎年、県総合文化祭や西宮高等学校吹奏楽
連盟の定期演奏会、ニューイヤーコンサートに出演しています。報徳学園とは
私学連合音楽会にもトライしました。その過程での厳しい練習や、育まれる友情など
得るものはとても大きく、今ではクラブの重要な年間行事の一つとなっています。
また選抜高校野球の開閉会式での演奏や報徳学園・関西学院高等部野球部の
友情応援、万国博記念公演でのブラスエキスポ、さらにはアンサンブルコンテスト
やニュージーランド・ウェリントンで行われたジャパンフェスティバル参加、淡路
花博参加、近畿総合文化祭、全国総合文化祭での合同演奏、そしてはんしん
自立の家、神戸大学医学部附属病院、マリーナホスピタルなどでの演奏活動
など、ますます忙しくなる近年の仁川学院吹奏楽部、コンクール、アンサンブル
コンテストも県大会・関西大会へも行けるようになってきました。ますます発展
していけるように、生徒たちとともにがんばりたいと思います。(顧問)